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異端視されし者~★なぜ、彼は逃亡者と化したのか!?
第11章 勇者は倒れても
ブリザードが窓から見えた。




船内はまだ暖かい。









しかし、花村と川に流されて身体は冷え切っていた




学生クンは




ブルブル震えている。









気力と生命力だけで




非日常的な海風に雪が入り混じったブリザードが、






クルーザーを覆う。







だが、彼は意外と渋とく生きていた。









ゆっくりとスピードが緩み、









斜めへ傾いた船内が、







フワリっと一瞬海の上で宙に浮いていた。








キュッキュッキューン、ギギッ…。







洋子サン、と花村が呼び声を掛けられた女性が、









舵取りをしなくてもオートメーションへ切り替え、







クルーザーが旋回していた。





ガチガチ!クグウーン!








碇を降ろす機械的な金属音をさせて、








クルーザーが闇に包まれた海面に静かに揺られていた。









「黒石幸久さん!飯は喰えるか…無理やりにでも食べて、







生きて凌いでくれ!!」








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