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僕の伴侶は蜷局を巻く
第12章 12
鋭い痛みが走り、ミハルは頭を押さえた。この数日で心身とも疲れ果てた。さっきまでの緊張の糸がほどけたことも重なった。

数分から十数分が過ぎ、彼女は完全に着替え終わり、居間まで出てきて蜷局を巻いて待っていた。
ユウキはようやく戻ってきて、バッグと一緒に水の入ったグラスを差し出した。ミハルはほっと息をついた。遅かったのは水を汲んできたからか。
「ありがとう」ミハルはできるだけさりげなく、後ろに下がった。「シャワー?浴びるでしょ?」できればこの場にいてほしくない。
「いや、待ってる」

その口調から彼のダークネスなオーラをミハルは感じ取った。ぞっとするものを感じつつ、ミハルはバッグの内ポケットを開け、鎮痛剤を探した。取り出そうとしたとき、体の熱はさーッと下がった。あの…あの錠剤がない。もう一度のぞいてみたが、そこには鎮痛剤のほか、何も入ってない。でも、あの薬は今月分があと二個と、未開封のパッケージがひとつ、残っているはず。捨てるつもりだった分が。鎮痛剤を手にしたまま、彼女は眉間にしわを寄せた。
「どうかしたのか?」
「いいえ…」ミハルは必死で、薬をどこに置いたか思い出そうとした。官舎?それとも実家?
「では、これを探しているわけではないんだな?」

ミハルが顔を上げると、ユウキが、呪わしい二つのパッケージを振りかざしていた。
彼女は、それを見た瞬間に目から自らが石になって砂となって滅び去り、世界が壊れていくのを感じた。それは…麻薬じゃない。神の意思に反してもいない。誰かがバッグに入れた?違うけど、忙しすぎて、アナタも私を忙しくさせて準備させなかった要因であって…。
「説明させて……」
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