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僕の伴侶は蜷局を巻く
第4章 4-結婚式-
ミハルが抵抗をする間もなく、彼の唇が喉に触れた。触れられた部分から、欲望の炎が波のように広がっていく。胸が硬くなり、頂きがうずく。下腹部がたちまち熱くなっていく。
ユウキに唇で喉に触れられるだけでこのありさまではどうなってしまうの…?

ユウキは顔を上げ、彼女の唇を探り当てた。彼の唇は執拗に、けれど優しく彼女をなだめ、勇気づけた。ユウキの飢えは、ミハルにも伝わった。彼は私を求めている。それまでの決意はどこかへ消え去り、彼女はキスを返してしまった。

彼によって解き放たれた感情と、全身に広がる温かいうずきが、ミハルの防御を奪っていく。ユウキを相手に、こんなふうに感じたくない。こんな自分本位な人なのに。私のことなど、どうだっていいくせに。クシャトリアの位と子を産む身体が目的なくせに。

ユウキが顔を上げたので、ミハルはようやく息をつくことができた。一枚の紙切れで私を法的に縛りつけているからといって、心と魂まで縛る権利はない。
「どうして裏切ったのよ…」既にキスを許してしまったが、彼女が彼を許せない一番のワケを聞きたかった。ミハルは懸命に動じないふりを装ったのだが、実際には息遣いは激しい。
ユウキはギュッと彼女を抱きしめた。「心から金剛家を裏切ったのなら、父上が正宗を僕に継承するはずないだろう」
「…なら…そこだけ信じるわ。…服を脱ぐから中に入りましょう」

しかしユウキを軽く押しのけて中に入いろうとする意思表示を見せた瞬間、彼女はユウキに押しとどめられた。彼は片手でミハルの喉に触れ、親指でそっとさすった。
「ふっ」ユウキは苦笑し、軽々と彼女を抱き上げた。「ドレスを脱がすのは僕がやる」


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