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僕の伴侶は蜷局を巻く
第8章 8
だが次の瞬間、ユウキはショックを受けた。ミハルは彼に背を向けベッドのぎりぎり端に横になった。
うなりたくなる衝動を、ユウキはぐっとこらえた。あれだけの営みを分かち合ったあとで、もはや無理やりつき合わされてるふりはさせない。
「ミハル」ユウキは穏やかに、抗議の意を示した。
小さく息をのむ様子からして、ミハルは不意を突かれたのだろう。しばらくして、彼女はわずかに身体をひねり、振り返った。
「寝ていたと思ったわ」
「おいで」
ユウキが抱き寄せるつもりで手をのばすと、彼女は従った。けれど彼の期待したように、ごく自然にぴったり寄り添うのではなく、扱いにくい荷物のように、引きずられてそばに来ただけだった。なんとか腕におさめたのちも、急に様子の変わったその体は、ぎくしゃくして抱き心地が悪く、不快感がひしひしと伝わってくる。
「どうしたよ?」彼女が三度目に身体を動かしたとき、ユウキは尋ねた。
「どうもしてないわよ。疲れたから眠りたいの」
「じゃあ、寝ろよ」
「ね、寝るわよ」
彼女はいったい何を考えているのやら。ユウキはいぶかった。彼はミハルを抱く手に力をこめた。彼の胸で目を閉じる彼女の表情から察するのは非常にむずかしい。「おやすみ」そう言うとユウキも目を閉じ、自身を落ちつかせた。
うなりたくなる衝動を、ユウキはぐっとこらえた。あれだけの営みを分かち合ったあとで、もはや無理やりつき合わされてるふりはさせない。
「ミハル」ユウキは穏やかに、抗議の意を示した。
小さく息をのむ様子からして、ミハルは不意を突かれたのだろう。しばらくして、彼女はわずかに身体をひねり、振り返った。
「寝ていたと思ったわ」
「おいで」
ユウキが抱き寄せるつもりで手をのばすと、彼女は従った。けれど彼の期待したように、ごく自然にぴったり寄り添うのではなく、扱いにくい荷物のように、引きずられてそばに来ただけだった。なんとか腕におさめたのちも、急に様子の変わったその体は、ぎくしゃくして抱き心地が悪く、不快感がひしひしと伝わってくる。
「どうしたよ?」彼女が三度目に身体を動かしたとき、ユウキは尋ねた。
「どうもしてないわよ。疲れたから眠りたいの」
「じゃあ、寝ろよ」
「ね、寝るわよ」
彼女はいったい何を考えているのやら。ユウキはいぶかった。彼はミハルを抱く手に力をこめた。彼の胸で目を閉じる彼女の表情から察するのは非常にむずかしい。「おやすみ」そう言うとユウキも目を閉じ、自身を落ちつかせた。