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光月 官能ホラー企画
第2章 鏡の力
「ねえ、マスター。 化粧直したいんだけど、ハンドミラーある?」

ここはメンズバー、
常連の私は、
オーナー店長に訊いた。

社会人になり一人暮らしを始めてから
ここの店には、
たまに一人で来るようになった。

一人だと、
客の男に声をかけられることも
あったけど、

マスターがいれば
しつこくされることもなかったし、

それはそれで寂しさも紛らわせて
くれた。
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