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half. ~Sweet blood~
第11章 主か、家族か…
「なんて言えば伝わるか分かんねーけど、飲んでも収まんない時があんだよな。そーゆー時って血が欲しい訳じゃねーんだよ、俺にもいまいち分かんねー」
「前も同じような事あったの?」
バニラアイスは体温で縁から溶け始め、ルシアの話しを聞きながら口に運ぶ。
「タツキ探しに行った時にな、無性に血欲しくなったんだけど飲んでも収まんなくて」
「で?」
あの日ルシアを連れ車に行ったユキを思い出す。車で何してたんだ…?
「雪斗に、してもらった」
「は?なにをしてもらったんだよ」
「え…何って、アレなんて言うんだよ。出してもらった…?」
「あーそういう事か。ルシア発情しちゃってたんだ、だから収まんなかった訳か」
「発…情…?」
「やりたくなるって事」
「あ、うん。そんな感じだった…」
横から手を伸ばしカップを取る。食べかけのアイスを口に入れ、溶けたアイスで喉の乾きを潤した。
「ふーん、ルシアの発情ね。是非見てみたいもんだな」
「お前ただの変態だな」
「変態の意味は分かんのかよ」
「ちょいちょい馬鹿にするよなお前は」
交互にアイスを食べカップが空になった頃、昂がルシアの手を引き膝に乗せた。伸びた髪を一つひにまとめ、ルシアの動きを待つ。
「どーぞ」