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half. ~Sweet blood~
第11章 主か、家族か…
「ルシア、好きって伝わったか?」
「知らねーよ」
抱き抱えられ、膝に座らせられる。
抱きしめる腕に力がはいる。
ただ抱きしめられているだけなのに、こんな安心感をくれるんだ。知らなかった色んな感情を、俺の空白な部分を…まるでパズルのピースを埋めていくように…
1つ、また1つと…はめていく。
「後悔すんなよ」
「後悔するくらいなら好きになんねーよ」
「それは聞き飽きたな」
「じゃぁ…次のステップに進もうか」
「何教えてくれんの?」
「ソレは、事が済んだら教えてやる」
果物ナイフ片手に握りしめ。
その瞬間を迎えようとする。
それはとてもゆっくりと、でも確実に次のステップに進む第一歩だ。