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half. ~Sweet blood~
第13章 遭遇、死んだ目…
「ごめんなルシア…昼間に外連れまわして」
「別に対したことねーよ。昂は平気なのか」
「んーそうだな、quarterなったからって滅茶苦茶薄めた血だろ?今までと変わんねーかな」
「刺してい?」
「痛みはあんだよ、ルシアもだろ」
「ふっ、俺と台詞まで似てきたな」
「本当だな」
引っ越し先は小さなアパート。今までの昂の私物じゃ大きすぎて邪魔になるからほとんど捨ててきた。新しく家具を揃えるのに、町中にでてきていた。
信号が変われば、沢山の人が流れるように動き出す。昂に手を引かれはぐれないように早足で付いて行った。
「こ、昂…」
「何?なんかあった?」
「今すれ違ったやつの中にhalfがいた…」
「まじか?全く気付かなかったな。何?気になるの?」
「いや、そーではないんだけど」
売られるのって男だけなんだよ。なのにおかしいよな、何であいつ女…?
赤い上品なワンピース。白いレースのカーディガンを羽織り…ナチュラルな化粧をしていた。髪も長く、どうみたって女。
「この辺に住んでるなら、会えるかもよ?」
「だな…」
でも一番気になったのは…
目が生きていはい。
まるで死んだような目をしていたんだ。