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half. ~Sweet blood~
第3章 メインと、サブ…




そんな俺の前にルシアは現れた。


ルシアを見つけた時子供の無表情な顔を初めて見た。聞けば身寄りがないって、俺達に重なって見えたんだ。だから、助けてやりたいって…感情を持たないルシアに教えてやりたいって。


なのにあんな事して。

《halfの勤めだろ》

あれは心にきたな。あんな事言わせるなんて、俺も小田と何にも変わらねーじゃん。最低だよ…



「おかえり」


「起きてたのか」


「さっきまで寝てた」


「今日は人売れたのか?」


「あぁ」



食卓に並ぶ飯、16でこんな事する為に育てられたんだよな。簡単に人が売られたか聞ける位だ、相当な教育だったんだろーに



「ルシア、明日休みだから飲ませてやるよ」


「まじかよー早く言えって、飯食っちまったじゃん」


「それ聞いて安心した」


「次からは早く言えよ、腹空かせとくから」


「あぁ、分かったよ」



俺がこいつにしてやれる事は、甘い血をやる事だ。それで少しでも幸せな気分になれるなら、死なない程度の血位くれてやる…



達希を助けてやれなかった事を、ルシアを助ける事で無かった事になんて出来ないけど、同じ思いをさせたくなかったんだ俺は。


ただのエゴでしかないのに。
ルシアを助けたところで、達希を見捨てた事に変わりはないんだ…




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