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half. ~Sweet blood~
第6章 達希の、香り…

「そーいえば、俺ルシアにプレゼントあるんだよ。帰りユキんち寄るからな」


「あぁ」



やたら大きく膨らんだ紙袋を持ってきた。


「ルシアーあーそーぼ」


「あ、昂きたのかよ」


「冷たいな、ルシアに会いにきたのに」


「冷たいか?…普通だろ」


温度差のある会話は続き、自慢げにルシアに紙袋を手渡していた。


「は?俺にくれんの」


「やるよ、俺はいらないからな」


「まじで、ありがとな」


おい、俺でもありがとなんて言われた事ねーぞ。昂いったい何やったんだよ…

雪斗は気づいていながい顔にでていた。



「ユキ、怒るなよ」

笑いながら言うお前に腹立つんだよ。



ルシアは目をキラキラさせながら紙袋の中身を広げた。俺はあんな顔させてやれてねーな…



「退屈しのぎにはなるんじゃねーか」


床には沢山のTVゲーム。それを見て興味津々に目を輝かせている。まだ子供、本当はもっと年相応な遊びがしたかっはずだ…


「島にはこんなのねーんだよ、DVDでヤンキーがしてんの見て、めちゃくちゃしたかったんだよな」


「言えよ、買ってやったんだから」


「いやいやユキ、気付よ。ルシア10代だろ、俺たちだって指咥えて見てるだけだったじゃねーか。こーゆーのだってやりたかっだろ」


「だな…」




何も言わねーから気づかなかった、それは言い訳だ。考えれば分かった事…俺はまだルシアを良く知らなさすぎる。



「ルシア、良かったな」


「おう」



そう、笑ってろ。
辛い顔、分かったような顔しなくていい。
お前はガキなんだからな…


島には基本テレビなど電話の外部との関係が繋がる手段はなかったらしい。唯一見られるのは言葉を覚える為の数台のテレビ…点くだけで受信はしていなかった。



「昂早く点けろ」


声が弾み、既に手にはコントローラーが握られていた。





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