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half. ~Sweet blood~
第7章 はじめての、発情…
「じゃぁ遠慮なく」
唇に吸い付き血を飲む。一度吸い始めれば脳は甘い味に支配され、喉の動きが止まらない。口内に広がる雪斗の血は熱く美味かった。
「んっ…ハァ…雪斗、舌出せ」
控えめに出された舌に血の付いた舌を絡ませる。
あーこれが一番美味いな。
雪斗の舌に付いた血が…
すっげー美味い。
「んっ、ルシ…ア…」
「もう少し…」
クチュクチュと絡み合う舌…卑猥な音が車内に響く。俺は耐えるように下半身に言い聞かせた…
決して巧みな舌使いな訳ではないが、興奮して漏れる吐息や、とろけさした瞳、必死に吸い付く唇に俺の欲求が爆発しそうになる。
「あぁ…ふぅ…ん…甘、い…」
負けた…。
俺はルシアを抱き寄せ自ら舌を絡める。
「んっ、っ…ゆき、と…?」
ルシアのぎこちないキスより、深い大人のキスに変わりルシアはさらに甘い吐息を漏らした。
困った表情で苦笑いを浮かべ、車の外で待っている昂に気付かずに…
「っぁ…はぁ…んっ…」
ルシアは唇に舌を這わせ歯痕を舐める、次第に血は止まり唇が離れた。
「ハァ、雪斗…これ以上したら血無くなるまでしそうだ…」
「満足したのか」
「あぁ、腹いっぱい」
助手席に行こうとドアをあければ、待ちくたびれた昂が煙草片手に待っていた…
「楽しんだ?」
悪い顔して微笑む昂は車に乗り込み言った
「ルシア今度は俺の血も唇から飲んでよ」と
「あぁ、いいけど」
「え?いいの」
「どっちだよ」
「だってキスだろそれ?」
「……そうなるのか?」
「なるよな?ユキ?」
「俺に振るなよ」
俺はたんに唇から吸うのが美味いからやっただけなのに、あれがキスになるのかよ。うわ…考えたらやばい事してんな俺…
そんな事を考えていたら、急にからだが熱くなり、キシキシと歯が出始める。
え…なにコレ?なんで今歯が出んだよ…
今血貰ったばっかだぞ…?
気付けば身体が欲していた…
血ではなく快楽を…
それに気付いていないルシアは気を紛らわせるように、再度眠りについた。