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half. ~Sweet blood~
第11章 主か、家族か…
「ユキ、おはよ」
「んー」
「俺さルシアに好きって言った」
「そっ」
「冷めてんな、怒んないの?」
「俺んじゃねーからな」
興味無さそうに昼食のオニギリを頬張る。感情が読めないくらい普通に返してくる。それは本当に何とも思ってないから?それともポーカーフェイス?
「じゃぁ俺がルシアの家族になるわ」
「泣かせんなよ」
どーでもいいような口振りの癖にたやっぱり心配してんじゃねーかよ。素直に言えばいいのに…
「ルシアの事好き?」
「そーゆんじゃねーよ」
「じゃぁ何?」
「大切にしたかった」
「それってさ…好きなんじゃん」
「ちげーよ」
食べ終わったゴミを袋に押し込み、仕事に戻る。園内には賑やかな児童の声、走り回る中に入って行くように雪斗は戻っていく。
「ユキ、今日家にこいよ」
「ん、気が向いたらな」
片手をあげるユキの背中それはとても悲しそうに見えたのは、俺だけなのかな…