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第1章 第一章 ゲティスバーグの獸

俺はあの有名な童貞、田島太子。

誰よりも純潔で気高き者だ。

しかし最近それではダメだと思っている。

社会不適合っぷりを言い訳にここまで童貞を貫いてきたが、はっきり言ってすごく無為なことをしている。

たっぷりの焦燥と後悔が俺の胸を焦がす。

あと1年で魔法使い。

情けねぇ。

パソコン画面には、テーブルに腰掛けてにっこりと微笑む二次嫁が映し出されている。

パソコンデスクの上にはケーキと手羽先とビール。

こんな古いネタするために俺はここまで童貞してたのか？

否！

童貞捨てたい、現実の女とキャッキャッウフフしたい。

俺は今日より童貞としての誇りを捨て、新たな心と矜持を手にするんだ！


こうして俺は二次嫁との最後の晩餐を楽しんだ。