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第6章 ★Ｓａｄｎｅｓｓ～哀しみ～★

「違う、そんなんじゃない！　君を利用するつもりは、これっぽっちもなかったよ」
「じゃあ、騙したことについては、どう言い訳するつもり？」
　その問いに、三鷹は小さく息を呑んだ。
「俺にはとかくの風評がある。色々なろくでもない噂を聞かせて、君に嫌われるのは耐えられなかった」
　彼は口ごもり、ひとたび言葉を切った。次に発すべき言葉を見つけかねているように視線を宙にしばし彷徨わせた。