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可愛いヒモの育て方。
第6章 いざ、温泉旅行へ!
「なんか……オチわかったかも」
ありがちといえばありがちな設定だから、オチがバレても仕方ない。
「どうなるでしょう?」
「……その美少年を食べちゃうとか? 物理的に」
「ピンポーン。やっぱ捻りないよねー」
「捻り以前に、それって官能なんすか?」
「あー……。どっちかっつーと、純愛?」
「純愛!? それで純愛!?」
なんだか引いたような顔で一瞥され、私はわざとらしく首をかしげてみせた。まあ、純愛は冗談だけど。どっちかといえばホラー。
「ちなみに美少年の名前は君島麻人で」
「またっすか……。さっきから、何人めなんすかその名前。つか舞台西洋じゃないんすか? 洋館なのに」
即興で作った設定とはいえ、あれこれ律儀に粗を見つけて突っ込んでくれる麻人に、なんだか笑えてしまった。
「十二人め。八割死んじゃうけどね、麻人は」
「……縁起悪いからやめてください」
「あとまだ七つくらいネタあるけど、語ってていい?」
「別に妄想しててもいいし、なんなら隣で好きに書いてもらってもいいんで、それを口に出すのは勘弁してください。あと男キャラを俺の名前にするのも」