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可愛いヒモの育て方。
第8章 芽生え
つまり、新手の拘束プレイをしてたのか私は。布団でぐるぐる巻きとか、なんて斬新。ギャグ漫画でぐらいしか見たことのなかった状況を、まさかこの年で体験するハメになるとは思わなかった。
「……冗談ですよ。何、マジな顔してんすか」
「え、拘束プレイしてないの?」
「してないしてない。あの後すぐ寝たし。終わってそのまま横になって、友梨香さんが俺の手握ったまんま寝ちゃうから、ちゃんと布団に寝かせることもできなかったんすよ。俺もそのまま寝ちゃって、朝方寒くて目が覚めたんで、友梨香さんが風邪引かないようにと思って、とりあえずみの虫みたいに巻いておいたんです」
「いや、他に方法あっただろ? 寒さ対策なら。とりあえず巻くってなんだ」
いろいろと突っ込みたいことはあったけど、最初の方に出てきた言葉が一番引っかかった。
「手、握ったって?」
「眠る直前、握ってきたじゃないっすか? 祈るように。あれ、なんなんすか? なんかのおまじない?」
「いや……」
つい黙り込んでしまう。だって、その行動は……。
「ホントにそんなことした?」
「覚えてないんすか?」