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可愛いヒモの育て方。
第8章 芽生え
私は慌ててタオルや下着を準備する。手提げに詰めていると、麻人が私の隣に来て、膝をついた。
「セックス、好きですか?」
「え?」
前触れのない意外な質問に、作業の手を止めて振り返る。そんなことを麻人から聞かれたことはなかった。
「大好きだよー、当たり前じゃん!」
「なんで?」
心なしか麻人の目は真剣で、つい言葉に詰まってしまう。――なんで?
「気持ちいいし、あんな楽しいスポーツないし!」
「スポーツなんだ」
麻人が苦笑する。
麻人もまだ体を洗い流してないらしい。隣で着替えを出して、準備を始めた。
「麻人は? セックス好き?」
「うん、まあ」
「なんで?」
「友梨香さんをいじめるのが楽しいから」
「それ、逆!」
麻人は着替えを準備し終え、立ち上がる。部屋を出ようとする麻人の後ろを私も追いかけた。
「布団敷きっぱなしでいいかな」
襖の外から部屋を見回す。掛け布団でぐるぐる巻きにしていたからか、子供が暴れまくったような、酷い荒れようだった。
「女将さんがしてくれるっしょ」
「だよねー」
麻人の言葉に安心し、二人で浴場へと向かった。