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可愛いヒモの育て方。
第1章 拘束プレイ

「普段は飲食店で接客してます。……って、あんたと一緒の職場にいるでしょうが!」
「いやいやそういう意味じゃなくて」

 そういう意味じゃないというなら、どういう意味なのだろうか。私は面倒になって、それ以上は突っ込まずに、さっさとディスプレイに出ている小説もどきを削除した。

「あーあ消しちゃった。読みたかったんですけど……」

 残念そうにつぶやかれ、私はぶんぶんと首を振る。
 あんなん読まれるなんて、恥ずかしくて仕方ない。

「てか、あんたレポート終わったの? 真っ昼間っから人んちのパソコン占領しやがって」
「あと考察の部分だけでーす! でもこの後エントリーシートも書かないと」
「……もう自分の家でやれよ」

 あたしはげんなりと肩を落とし、ため息をついた。
 今日は珍しく、休み。飲食店で、社員が土曜日休みなんて本当ならありえないけど、今日から月曜日までの三日間、店内に業者が入って軽く改装工事をするため、営業自体がお休みだった。明日は午後から店長とマネージャーとポスティング作業があるため、休みではないが、今日は丸々オフなのだ。
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