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可愛いヒモの育て方。
第4章 ○○のオモチャ屋さん

 男遊びなんてだらしない、と逆に説教までされてしまったのを思い出した。
 だけど、私は思う。セックスが好きなことは、そんなにいけないことだろうか。性欲だって、食欲や睡眠欲と一緒で本能的なものだ。強さは違えど誰もが持っているもの。持っていて当たり前のもの。
 だけど、ただ本能を満たすだけなら動物と変わらない。
 人間は、より美味しいものを食べる。快適な状況で眠ろうとする。同じように、性欲を満たすため、いろんなエッチを探求して何が悪いというの。私は子作りだけのために、誰かとセックスしない。男への依存や執着心を満たすためだけに、足を開いたりもしたくない。
 セックスそのものを楽しみたい。だからこそ、主導権を握られたくなかった。

「って、夜中に何熱くなってんだろ」

 夜中というより朝方だ。そろそろ夜が明けてしまう時間だった。
 私は思考を中断し、カタログを閉じた。

「温泉いつにしようかなー」

 休みを取って予約も取らないと。麻人の都合も確認しなければいけない。そんなことを考えつつ、ベッドに入り眠りについた。
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