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可愛いヒモの育て方。
第1章 拘束プレイ
気付いた時には、カーペットの上に押し倒され、麻人が私の上に乗っていた。
「ようやくその気になった?」
麻人は無言で近くにあったベルトを手に取り、私の両手首を私の頭の上にまとめあげると、器用に拘束してしまった。ベルトの端を、ベッドの足にくくりつけられる。
「ちょっと……っ」
こんなプレイも予想外。だけど、麻人が積極的にあれこれしてくるのは珍しい。どちらかというと責める方が好きだけど、たまには逆も有りかな、なんて呑気に考えていた私に、麻人はさらに予想外なことをしてきた。
パソコンの隣に置いてあったせんべいを一枚取り、私の口に放り込んできたのだ。
「むぐ……むぐっ?」
大きいまま突っ込まれ、口を塞がれた状態だとまともに言葉もしゃべれない。手を拘束されたままだとどうすることもできないから困る。
「ままも! ももほっへ!」
麻人、これ取って、と叫びたかったのに、それも叶わず。
「あー、やっと静かになった。あと十分くらいでいいから、おとなしくしててください」
冷めた調子でそう念を押され不満ではあったが、状況的に頷くしかなかった。暴れても拘束は解けない。
彼が再びパソコンに向き直る。
諦めて、私は口に頬ばらされた醤油せんべいを、咀嚼した。