この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
可愛いヒモの育て方。
第5章 熱
「どうせ、熱ある時はイケないんで、満足できないです」
「そうなの?」
「まともに、起たないんで……」
そりゃ、そうだろう。体が弱ってる状態じゃ、あそこもそんなに機能しなくて当たり前だ。
「なのにしたくてたまらなくなるんだ」
「……はい」
不思議な体質だなぁと思う。
「小さい頃から、熱を出すといつもこうだったんで。無性に抜きたくなって、触るけど、結局イケずに途中で寝ちゃってました……」
麻人は目を閉じていた。かすれた聞き取りづらい声で、ぼそぼそと話す。
熱で朦朧とする中、ベッドの中で必死に自分を慰める麻人を想像すると、それはそれで、酷くエロティックだ。
私は麻人の唇を、人差し指で撫でた。熱のせいか、乾いてかさかさしている。
舐めて、濡らしてあげたい。無意識にそんなことを思った。
麻人は私の指を、ぱくりとくわえてしまう。ちろちろと舐められ、背がぞくりとした。
「こら、しゃぶんな」
麻人が元気なら、このまま襲ってしまうのに。私が上に乗って、いっぱい感じさせてあげるのに。
だけど病人に欲情してる自分が、すごく変態みたいで嫌だった。