この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
かわいい狼くん
第16章 幼い記憶
「彰斗、遅いよ。置いてくよ?」
「アル!待ってよー!」
いつも公園で遊ぶ2人は、
今日は少し離れた公園へと向かっていた
「アルのお家、わからなくなっちゃうよ…」
海外に住む彰斗は、
絢香の仕事で日本に来てはアルの家に泊まっている
初めて通る道に不安を感じ
今にも泣きそうな顔でアルの服を掴む
「大丈夫だよ。
僕この道知ってるから。」
まだ5歳だがアルは同年代の子よりも
はるかにしっかり者だ
一方同い年の彰斗は背も小さく
普段から泣いてばかりいた
「泣いてばっかいたら
誰も遊んでくれないよ?」
「泣いてないっ…!」