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かわいい狼くん
第17章 思わぬ出来事
圭吾さんと一緒に住み出して
少し経ったある日
リビングに行くと圭吾さんがソファに座っていた
手に持つ紙を見て
顔を緩める圭吾さんに俺は問いかける
「圭吾さん、何ニヤニヤしてんの?」
「え!ニヤけてたか?!///」
「うん、思いっきりね」
「娘から手紙が来てたんだよ」
日本に住む子供からの手紙だと言うと
また嬉しそうに微笑む
あ、なんかこういう顔は父親っぽい…
「ねぇ、写真とかないの?」
「あぁ、あるぞ。ほら…」
そう言って財布の中から1枚の写真を取り出し
俺はその写真を受け取った
「へ〜。あまり年上に見えない…ね……?」
ドクンッ
急に胸が締め付けられる様に苦しくなった
まさか…
いや間違うはずがない。
写真の中に写っていたのは……
「可愛いだろ。
お前のお姉さんになる、心だよ」
10年前と同じ笑顔がそこにあった…