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かわいい狼くん
第17章 思わぬ出来事
あれから10年か…
心はどうしてるんだろうか。
あの頃のように、
また笑いかけてくれるだろうか。
10年もの間、胸の奥深くに眠り続けていたものが
一気に溢れ出した
「会いたい…な……」
俺は自然とそう口にしていた
「あぁ、明日が楽しみだな!」
圭吾さんがニカッと笑いながら言う
……。
え?
「明日…って何が?」
テンパる俺を目を丸くしてみる圭吾さんは
「何がって、明日心に会いに行くんだよ。
あれ?絢香から聞いてない?」
……聞いて…ない。
すると丁度母が俺らの方へ来た。
「何の話してるの〜?」
「明日日本に行くって話!
俺聞いてないんだけど?」
「え!うそー!
言ったと思ってたわ〜ごめんね♡」
……はぁ。
またこのパターンか。
「全く〜絢香はおっちょこちょいだな〜」
「ちょっと彰斗の学校の手続きとかで
バタバタしちゃって〜言い忘れちゃった♡」
言い忘れちゃった♡じゃねーよ。
…え?
「俺の学校の手続きって、なんかあんの?」
俺の言葉に2人してキョトンとしている
……まさか
「絢香これも言い忘れたのかー?
仕方ない奴だな〜ははは!」
「やぁだ〜♡
本当もう私ったら〜うふふ」
いやいやいやいや、
なんだよ!
全然わかんないし!
「だから何っ…「彰斗、明日から心の事頼んだぞ!」
口を開けて唖然とする俺に
「明日から、あなたは日本で暮らすのよ♡」