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続・疼く…(2)主と麻以
第11章 家出
麻以が家出した夜−−−


『ごめんなさい!私が家に居て、って言えばよかったのよ!私が…私が…』

『それは違う!真紀!お腹の子にさわる!自分を追い詰めるんじゃない。』

葵は、真紀が居ても、出て行っただろう と言った。

(そう、居ても出たわ)


主は部屋から出て来なかったそうだ。繋がらない携帯に、何十回、何百回とダイヤルし続けたと、後に聞いた。


葵は、麻以の部屋を調べ、手懸かりを探した。あちこち家中を探し、調教部屋に来た。


『なんということだ!』

葵は驚愕し、主の部屋を叩いた。


『旦那様!麻以さんに、昨日、何をしたんですか?!旦那様!!答えてください!』


『葵の想像通りだよ…やってしまったんだよ…』

『麻以を愛しているんだ!この手から離したくないんだ!だが、麻以は消えてしまう、いつも、いつも、夢の中でまでも消えて行くんだ!』


『麻以さんを捜します!必ずお連れします。』

『葵…』

『旦那様!麻以さんにきちんと話してください!結婚しよう!と。』

葵は、前妻を知っている。別れた理由も、ぼんやりと想像がつく。しかし、決して、その理由は言わなかった。主が言わないものを、自分からは言えないと。




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