この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
続・疼く…(2)主と麻以
第11章 家出
家を出て、5日目の朝、麻以は、東京の家に行くことを躊躇していた。
主は許してくれるだろうか…
逆上しない確証はない。
あの家を出るということは、これまでの一切の関わりを切るということ。
ならば、もう、戻らなくてもいいよね……
人としてどうとか、よくわかってる。でも、それ以上に恐怖が覆いかぶさるのだ。
そして、決心がつかないまま、もう5日目になっていた……。
ビジネスホテルも3ヶ所目。
近くの喫茶店でコーヒーを飲んでいた。
『葵さん!』
私は席を変えた。外から見えない所へ。
「どうか見つかりませんように…」
『捜しましたよ、麻以さん』
穏やかな表情の葵が立っていた。
『葵さん……』
……………………………
『帰りましょう。麻以さん、旦那様ときちんと話し合うのです。もし、旦那様が怖いなら、私が麻以さんのそばに居てさしあげます。』
『真紀は、自分を責めて、体調を壊しました。』
『真紀さんが?!真紀さんは何も悪くないのに、何故?真紀さんの容態は?ねぇ、葵さん!』
『真紀は大丈夫、お腹の子も順調です。でもね、考えてみてください、真紀と麻以さんが逆の立場ならどうですか?』
言い返す言葉は何ひとつなかった………
主は許してくれるだろうか…
逆上しない確証はない。
あの家を出るということは、これまでの一切の関わりを切るということ。
ならば、もう、戻らなくてもいいよね……
人としてどうとか、よくわかってる。でも、それ以上に恐怖が覆いかぶさるのだ。
そして、決心がつかないまま、もう5日目になっていた……。
ビジネスホテルも3ヶ所目。
近くの喫茶店でコーヒーを飲んでいた。
『葵さん!』
私は席を変えた。外から見えない所へ。
「どうか見つかりませんように…」
『捜しましたよ、麻以さん』
穏やかな表情の葵が立っていた。
『葵さん……』
……………………………
『帰りましょう。麻以さん、旦那様ときちんと話し合うのです。もし、旦那様が怖いなら、私が麻以さんのそばに居てさしあげます。』
『真紀は、自分を責めて、体調を壊しました。』
『真紀さんが?!真紀さんは何も悪くないのに、何故?真紀さんの容態は?ねぇ、葵さん!』
『真紀は大丈夫、お腹の子も順調です。でもね、考えてみてください、真紀と麻以さんが逆の立場ならどうですか?』
言い返す言葉は何ひとつなかった………