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第15章 貪る

お歳暮商戦、クリスマス商戦と、活気に包まれた街は賑やかだ。

今日、主と、会長宅にお歳暮を届ける。

会長と主は披露宴オフ会の打ち合わせをするらしい。

もう一度、着物やドレスが着られるのは、とても嬉しい！！


……………………………


『仕事は順調か？』

『まあ、この調子で進めば、前年比を下回ることはないかな。』

『のってるなあ。麻以さんの愛の力といったところかあ？（笑）』

『いやぁ……』『かな？』

『さてと、麻以さんは、うちの奥方と席を外してもらおうかね！（笑）』

『おい、麻以さんをお連れして。』

『えぇ。さ、麻以さんこっちよ。』

『はい。』


……………………………


『麻以さん、ちょっと着てみてくださる？』

『何ですの？』

『披露宴用のドレスをプレゼントしましょうね！』

『まあ！！』

普通にシルクのドレス。どうやら、サイズを合わせるだけの代替えのドレスのようだった。

『じゃあ、当日までお楽しみね！』

『あ、あと、お着物もあってよ(微笑)』

遠慮は無し。

『ありがとうございます、奥様。楽しみですわ。』


打ち合わせも済んだようで、主が来た。

『終わったかい？』

『えぇ。』

『じゃあ、おいとましよう。』

『はい、御主人様。』



会長宅を後にした。