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羽のある生物・羽の無い女
第6章 追憶、錆の中の漂流
その後何回か会っているうち、夫との関係は冷めてきた。
私は妊娠していた。

夫は、SEXさえできれば満足していた。
私は、SEXはどうでもよかった。

大人の付き合いも、結婚も、マタニティも、
私にとってはファッションだった。子育てもそうだ。

本能で望んだわけじゃない。

ただ、もう少し考えると、ファッションも本能の一部かもしれない……
そこまで考えて、面倒くさくなって止めた。

窓の外は、夕暮れ時だった。
庭の木立ちが微風に揺れている。

灰皿が一杯になっていた。
吸いガラを寄せて山を作って、空いた所に火を押し付けた。
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