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第10章 　ご検分

｢なっ…あ……ん｣

あまりにもいきなりで、玉蘭の息が止まった。



にゅるり――



太監の指が穴から引き抜かれた。

｢はぁっ…｣

玉蘭は息を吐き出した。

｢障りなき締まりかと存じます｣

太監が皇太后に淡々と報告する。

｢そうか。では長さを調べよ｣



ズボッ――



｢はぅっ…｣

身構える間もなく、再び指が入ってきた。しかも一度目よりも奥深く。

数秒、何かを探って――

にゅる、と引き抜かれる。

玉蘭は泣きそうだった。