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~散花~
第12章  后妃の憂い

「それで…芙蓉…。近頃、帝のお召しはあって?」

「……いえ…」

芙蓉は一瞬詰まったあと、首を横に振った。

「お召しはございません」

「そう……」

皇后が憂いを深めた。

「わたくしは、本当にあなたに酷いことを押し付けてしまって…」

さめざめと泣く。

「かあさまー。どーしたのー?」

姫が駆け寄る。

いつものことだ。

芙蓉も皇后の傍らに歩み寄った。




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