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~散花~
第13章 房中術
玉蘭は絶句した。
「はぁ…。ね、お願い…もっと奥までほしいの…」
女官の絡みつくような視線。腰を波打たせながら、玉蘭にねだる。
玉蘭は、ふるふると首を振った。
「お願いよ…焦らさないで…。奥に押しこむだけでいいのだから…」
女官の哀願に、玉蘭は背を向けた。不意に恐ろしくなってしまったのだ。余計な手出しをすれば、きっと自分が女官長に咎められる……。
「ちょっとぉ…あなた…行かないで、お願い。奥まで…奥まで…」
恨みがましい喘ぎ声から逃げるように、玉蘭は湯殿へも行かず、曹司へ駆け戻った。