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~散花~
第16章  疑惑

「しかし典医どのは、自分が医房に行ったとき誰の姿もなかったと話しているのですよ」

「それは…!! 女官長さま、聞いてください。わたし、半刻近く医房で典医さまをお待ちしていたんです。けれど――」

典医は急病の女官を往診していたこと。なかなか医房に現れなかったこと。自分が受診場所を間違えたのかと不安になり、いったん医房を離れたこと。

順を追って、ありのままを説明した。

「医房を離れて、どこへ行ったのです」

「鶯燕館でございます」

「しかし、昨日の巳の刻、鶯燕館の者は誰もそなたの姿を見ておらぬ」

「ほんの少しの時間だったからでございます、女官長さま。鶯燕館に入ってすぐ女蔵人の方にお会いして、それですぐに医房へ戻りました。戻ると、典医さまがいらっしゃいました」

野次馬の乙女たちの中に、くだんの女蔵人の姿を見つけ玉蘭は助けを求めた。



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