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~散花~
第18章 折檻
(母上…!?)
皇太后を母上と呼ぶ。
(ということは、このお方が天子さま…)
玉蘭は遠のく意識と霞む視野で、必死に露台を見上げた。
今夜、選女の試しで結ばれるはずだった皇帝陛下。
(陛下…どうかご慈悲を…お助けください)
念が通じたのか、秀瑛が前庭の玉蘭に視線を落とした。
玉蘭よりも5,6才年上に見える。背丈は、とても高いというわけではないが逞しい体躯で、甘い笑顔を常に湛えた容貌が印象的である。
(ああ…お優しそうな陛下…どうかご慈悲を…)