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~散花~
第20章  再起

引き戸の傍らには、いつものように質素な食事を載せた折敷が置かれていた。

この半月、ろくに手をつけずに下げてもらっていたが、今はむしょうにお腹がすいていた。

具の入っていない薄い汁物も、すりおろした大根だらけの白粥も、なぜかとても美味しくてあっという間にたいらげた。

力が湧いてきた。

今夜、脱走するのだ。

高まる体力が嬉しかった。



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