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~散花~
第28章  波紋2

はぁっ… はぁっ…

息継ぎに侍医が皇太后を見上げた。

「皇太后さま…まこと麗しき…味わいにございます」

濡れた唇で微笑む。

しかし皇太后は浮かない顔で、

「そうかの…」

傍らの厨子へ手を伸ばし鏡を掴んだ。己の股間を映しこむ。

念入りに剃毛された丘から下へ伸びる線。左右のふくらみは色素が沈着し黒ずんでいる。割れ目の間からは、二枚貝のような身がはみ出していた。

皇太后は深く嘆息し、手鏡を放り投げた。

「若い頃は、もっと白い肌であったのに…」



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