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~散花~
第33章 覚悟
「きゃっ…」
無防備の乳房をふわりと指先でなぞられ、玉蘭は思わず内衣の襟を合わせた。
「お戯れはおやめください!」
「だから大きな声を出すな、って。それよりも…」
秀瑛が芙蓉の手首をつかんだ。仰向けに押し倒す。
「俺に何か言うことがあるだろ」
今にも唇が触れ合いそうな至近距離。
ドキドキした。
(いやいや、だめですって!)
仮にも皇帝の妻と、皇帝の弟。あってはならない態勢だ。
高鳴る胸を誤魔化すように、玉蘭は小首を傾げた。
「え…と。何か…って何でしょうか」
がくしっ、と秀瑛が肩を落とした。