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~散花~
第33章  覚悟

「自分より格上が入内してくれば、趙芙蓉は必ず南殿を明け渡す。そう踏んでおまえを第一夫人にしてやったんだ。案の定、だったろ?」

得意気に目を細める。

やはり、すべては秀瑛の根回し通りなのだ。

玉蘭は不意の胃痛に襲われた。

(まただ…)

きゅー、と胃を捻り潰される感覚。

玉蘭は深呼吸した。

「秀瑛さま、そのことなのですが…。わたし、この舎殿を出ようかと思います」

「なぜだ」

「わたしが芙蓉さまを追い出したように皆に思われて、ツラいんです。皇后さまからもお叱りを受けました」

悪意のある視線ばかりに晒され、今さらながら、自分は分不相応な場所に立ってしまったのだと気づいた。

「なんだ。たった二日で、もう弱音か」

秀瑛が鼻で笑う。




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