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~散花~
第33章 覚悟
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(え…なに…)
うつぶせのまま、玉蘭は秀瑛の足下を見下ろした。
女官が倒れている。身体がピクピクと痙攣している。胸のあたりから、赤いものがじわりと滲んで広がっている。胸に短刀が……突き刺さっている!!
「きゃぁ………………むぐぐ…」
悲鳴をあげかけたとたん、口を秀瑛の大きな右手に塞がれた。
(やだやだやだやだ――)
人が刺されてる!
誰が刺したの!?
(秀瑛さまが刺したの!?)
秀瑛の左手に目をやり、卒倒しそうになる。鮮やかな返り血がぬらぬらとこびりついていた。
やがて、女官は痙攣すらしなくなり呼吸も止まった。
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