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~散花~
第34章  余韻

(それにひきかえ、あの子は…)

入内してたった1週間で夜の御召しを受けたのだ。

(いったいどんな手を使ったというの)

自分との差に焦りと苛立ちがこみあげる。

そして選女の試しでの出来事を思いだし、芙蓉はうずくまった。

「芙蓉さまっ、どうなさいました!?」

朱佳が駆け寄る。

(誰にも言えない…)

あれは――




とてもみじめな一夜だった。






     34章 完




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