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~散花~
第3章 処女
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座敷は、まるで動物たちの見世物小屋のようなかまびすしさを呈していた。
苦しげに息を洩らす者。
「あ…ぁん…」と喘ぐ者。
控えめな啜り泣き。
はしたない雄叫び。
中には、どうしても陰部を見せようとしない強情者もいて、しかし最後には、手の空いた内官たちに取り囲まれ、右から左から手足や口を押さえつけられ、力づくで検査されていた。
異様な光景だったが、玉蘭は興奮していた。
すべての者の検見が終わるまで、実に一刻半かかった。
「今日はここまで。明日から、ここ同じ場所でお妃教育を始めます」
放心状態の乙女たちを残し、女官長は、薄絹の長い領布を引き摺りながら退出していった。
3章 完
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