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~散花~
第48章 散花
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蒼牙に詰め寄りまくしたてる。
「でもっ、わたしはっ……わたしたちはみんな、贅沢三昧したいためだけにここへ来たわけではありませんっ! みんな、ほんの少しでもあなたと心を通わせたいと、ほんの少しでもあなたをお慰めできたらと、そういう思いで集まったんです!」
「お…おう…」
蒼牙が目を点にして頷いた。
「わたしたちはみんな、千の恥辱と万の覚悟をもって己を磨いてきました。それはすべて……」
この数ヶ月間の出来事が走馬灯のように思い出される。
衝撃的だった、梨香殿初日の処女の検見。
厳しいお妃教育。
屈辱的な皇太后のご検分。
鶯燕館での房中術。
耐えてきたものは数知れず、流した涙も果てしない。
玉蘭は蒼牙をまっすぐ見つめた。
「それはすべて、なにもかも、あなたに抱いてもらうためのものだったんです!」
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