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衆人環視に濡れる姫刑事
第4章 逆恨みの罠
その時、
「うらあああああッ」
ケダモノじみた咆哮と共に一人の男が人波を掻き分け姫子の前へ躍り出た。
「これはまた…参加希望者の方は順番を守…ギャッ」
リーダー格の男が顔面に頭突きを食らい、鼻血を吹いて倒れる。
「ヒィッ!」
「に、逃げろ!」
混んでいたはずの車内から、あっという間に人がいなくなる。
「フーッフーッ!」
ただ一人、鼻息を荒くしたその男をよく見ると…
「蒲生さん…どうしてここに…?」
姫子は呆然として部下の名を呟いた。