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迷路・・・Ver.K
第8章 甘い空間

「ちょっと・・

落ち着いたか?」





「・・はい・・

もう・・大丈夫です」




伏せていた目を
俺に向けて

大丈夫・・というマシロの
本心をよむように

マシロの瞳に視線を合わせた




心なしか

眼力が弱い



いつものような
クールなマシロでは

ない




漆黒の瞳の
色素が少し

薄れたように見えた




「ユウヤも言ってただろ?


俺は・・酔うと
どうも・・ダメなんだ


誰でもいいわけじゃ
ねーけど


女を誘いたくなるらしくてな





記憶もなくなるんだ



最低だろ?」







「・・・い、いえ・・」







「マシロも
女だもんなぁ

いつも男みたいに
仕事がんばってっけど

その・・・


やっぱ
女の子だから
悪い癖が
でたんだなぁ・・(苦笑)」





マシロの
漆黒の瞳が

きょろきょろと
動き始めた





何か・・・

気になること
言ったか?





「でもな
ちっとは覚えてたんだ


マシロのことは」






「え・・」





その話
もっと聞きたい



そんな瞳で


マシロが
俺を見た





「したような
気がしたんだ・・・


夢だったのか
現実だったのか
分からなかったけどさ


朝起きて

マシロに・・・




なんか
キスしたような
気がするって



思ったんだよ



でも

確信がなくて



しかも
お前・・

次の日なんも
言わなかったから



夢だったかな・・とか



思ってたんだ」


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