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執事とお嬢様の禁断の模様
第6章 真相
キスをしないと、知れない……
でも理由を知れば、
なんとかできるかもしれない。
妃奈浬は夢の中だと思い込んでいるようだし……
言いつけを破ってしまうという点で
少々気が進まないが、
これをのがしてはなにも解決できない。
私は覚悟を決め、ゆっくりと、
妃奈浬の顔に自分の顔を近づける。
そして、今にも唇が触れそうなところで
動きを止めた。
「…言いつけを破るということになりますが、
よろしいのですね…?」
「うんっ…はやく…」
「っ…妃奈浬…」
私はゆっくりと唇を重ねた。
柔らかい唇の感触が心地いい。
久し振りの、妃奈浬の唇の感触……
キスをすると我慢できなくなると
思っていたが、意外と気持ちが楽になった。
やっと、触れられた……
しばらくして唇を離すと、
さっきよりも妃奈浬の息が
荒くなっていた。
顔も、さっきより赤い。
熱が上がったのか…?
妃奈浬はうるんだ瞳で私を見る。
「もっ…もういっかい…
キスして…おねがっ…」
「……?」
やはり、様子がおかしい…
怪訝な目で妃奈浬を見ると、
妃奈浬は切なそうな瞳で私を見つめた。