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執事とお嬢様の禁断の模様
第6章 真相


「それで…わたしははいっていってないのに、
はんのうでわかっちゃったみたいで、ばれちゃって…」

「…それで?」



 妃奈浬は悲しそうに顔を歪めた。



「うん…あの、それでね、
じつはなつみせんせい、しょうわるの
あくじょだったの…
ぜんぜん、やさしくなんかなかったの……」

「悪女……?」







「うん……じつは、わたしにごうかんまを
しむけたの、せんせいだった……
それにね、つきあってるってことばらすっておどされて……」

「っ……?!」




 まさか……そんな……


 …あの女……っ…


 だからあの日、あんなに引きとめて……



 胸の奥底から、怒りが湧き出てくるのがわかる。



 知らず知らずのうちに、
そんなことがあったのか……


 妃奈浬の様子は明らかにおかしかったのに、
気づいてやれなかった自分に腹が立つ。



 そうか…すべては、あの女が……



 一体、妃奈浬になんの恨みが……?



 お前のせいで、妃奈浬は……




「しゅういち……」

「……!」




 ふと見ると、妃奈浬は
涙目で私を見つめていた。


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