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執事とお嬢様の禁断の模様
第6章 真相
「妃奈浬お嬢様、体調はいかがですか?」
私が朝食を食べている途中、
朝食を持ってきた佐奈(さな)さん…
つまりメイドさんの1人が
心配そうに眉を曲げて話しかけてきた。
佐奈さんはこういうときに
時々来てくれるメイドさんで、いつも助かっている。
「あ…多分今日一日眠れば大丈夫…」
と、少し笑顔で返すと、
佐奈さんは少しホッとしたようで少し笑顔になった。
「そうですか…無理はしないでくださいね」
「うん…ありがと」
お礼を言ってから、ちゅるるっと
佐奈さんが作ってくれたうどんを食べる。
東雲家の家は少し特殊で、
一番上の階…つまり私と専属の執事、秀一が
活動している階だけ
他のところと比べて狭くなっており、
その下の階はすべて他の使用人が使用していたり、
掃除していたり、お客様を招いたりしているので、
ある意味別居のような感覚で住めているのだ。
佐奈さんは普段普通の主婦なのだが、
縁があってたまにここで働いているらしい。
普通に会話もするし、数年前から
お世話になっているので、
メイドさんの中では一番親しい人だと思う。
なによりメイドっぽくないので、話しやすい。