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執事とお嬢様の禁断の模様
第7章 終わりと始まり
「秀一……! 帰って来てたの?!」
まだ居ないと思ってこっそり
秀一の部屋を見に来たら、秀一がいた。
嬉しい……!
思わず顔がほころぶ。
秀一は微笑みながら私に近づき、会釈をした。
「お帰りなさいませ、妃奈浬お嬢様……」
「うんっ、ただいま♪」
秀一に会ったら、なんだか今日あった
いやなことも吹っ飛んでしまった。
でも今まで我慢していたせいか、
無性に秀一に触れたくなった。
「ねぇ秀一…抱き締めて……?」
「…! …かしこまりました」
秀一は少し驚いた顔をしたが、
すぐに優しく抱きしめてくれた。
私の鼻が秀一の脇の下あたりに来たときに、
フワッとすっぱいのと甘いのが混ざったような匂いがした。
あと、柑橘系の香りもする。
秀一の匂い……
なんか、落ち着く……
私も秀一の背に腕を回す。