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執事とお嬢様の禁断の模様
第7章 終わりと始まり





「ただいま……」



「「「お帰りなさいませ、妃奈浬お嬢様」」」




 使用人さん達が右と左にずらーっと並んで、
いっせいにお辞儀をしている。




「…ただいま」



 一応挨拶を返す私。



 ああ、今日は疲れてるのにな……




 私はこれを見るたび、ため息を吐きそうになる。




 普通の家庭の人が羨ましい……



 皆で迎えてくれるのは嬉しいけど、正直言うと疲れる。




 普通にみんなバラバラに会釈して
「お帰りなさいませ」でいいのになぁ…


 その方がなんか嬉しいし。



 本当慣れないなぁ、これ……




 疲れている日は特に、これで更に疲れる。




 お弁当騒動のあった昨日は、
結局この前よりも怒られちゃって、お説教を2時間……



 そして今日は特別授業2時間
あてられちゃったから、もうクタクタ……


 沙耶香と一緒だったからまだよかったけど、
もし1人だったら耐えられなかったかも……






 ああ、秀一に早く会いたいな……





 私はエレベーターのドアが開くのを見ながら、
秀一のことを思い浮かべていた。





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