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執事とお嬢様の禁断の模様
第8章 最後に……

「妃奈浬お嬢様、初めてお目に掛かります。
今日から新しくお嬢様の専属執事となった、神谷京子(かみやきょうこ)です。
これから、よろしくお願いいたします」
全体的にほんわかとした雰囲気の
女の人が、私にお辞儀をする。
「…よろしくお願いします」
複雑な気持ちで返事をする私。
朝食を食べ終わったあとに紹介されたのは、
私の新しい執事だった。
いい人そうだけど、秀一以外の人が
私の執事をやるなんて、信じられない……
「…お嬢様、先程から顔色があまり
よろしくないようですが…どうかなさったのですか?」
「……!」
京子さんに指摘され、顔を上げる私。
秀一のことを考えているのがばれないか不安で、
少し鼓動が早くなる。
「なんでもないの……気にしないで」
「……そうですか」
京子さんはさっきから真顔でじっと私を見つめてくる。
目が腫れているのを指摘されるのが怖くて、
私は少し目をそらした。

