この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
執事とお嬢様の禁断の模様
第9章 あなたがいない未来

「…先程言おうと思っていたのですが…
お嬢様がすぐに行ってしまわれたので」
と、苦笑いをする京子さん。
「ああ…ごめん」
「いえ、お気になさらず…ところでお嬢様」
「え……?」
京子さんは、心配そうな眼で私を見た。
「……最近、ますます痩せてしまいましたね…
食事はきちんと摂っていらっしゃるのに」
「……うん」
自分でも不思議だ。
前は太らないようにと色々気にしていたのに、
今では普通に食事を摂っていても
勝手に痩せてしまう。
ガリガリというわけではないのだが、
痩せてきたのは見ただけでもわかる。
やっぱり、いつも精神的に辛いからかな……
秀一のことを考えてしまうと他のことが
手につかなくなるので、
いつも食事はきちんとすると決めていた。
なのに痩せてしまうということは、
それだけで大量のエネルギーを消費しているのだろう。

